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東京海洋大学南極観測隊を紹介するブログです。昨年、海洋大「海鷹丸」ウェブページ内で「ペンギンさん、そこのけそこのけ海鷹丸が通る」というタイトルで綴っていたものの続編です。(今年は大学非公認)

「ローテク」


1月4日

夜中は大しけでした。なかなか海況が良くならないので、6時過ぎから6ノットに速度を落として航走しました。1ノットは毎時1海里(1.85㎞)、通常は12~16ノットで航走します。13時に南緯50度を少し過ぎたところで観測開始。風速8m、波高4.8mでした。
昨日の観測後から連続プランクトン採集器(CPR: continuous plankton recorder)を船尾から曳航していましたので、まずそれの回収からです。CPRは、英国のハーディー卿(Sir Alister Hardy)が考案し、1925~27年のディスカバリー号の南極航海に用いられました。本体についたプロペラが水流で回ると、上下2枚の長い帯状の絹のメッシュが曳航した距離に応じて巻き取られるようになっています。取水口から
入った海水中のプランクトンは下のメッシュでこされ、上のメッシュとの間にサンドイッチ状になって保存されます。全部メカだけの優れもの。シンプルで頑丈なため、フェリーなどでも曳くことができます。今でも使われているというより、今になってより広く使われるようになってきました。昔からの記録が残っている北部北大西洋では気候変動の様子がプランクトンの分布や出現時期の変化から明らかにされました。ローテクもロートルも大したものなのですね。ちょっと便乗でした。
CTDを予定通り深・浅2キャスト行い、17時半過ぎにはCPRを投入。曳航しながら次の点に向かいます。明日は良い天気になりますように。(石丸)
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2013-01-05 : 未分類 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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